ケヤキ/エンジュ チェスト
新年あけましておめでとうございます。
昨年も色々な事が日々の中においてありました。
しんどい事が大半ですが、中にはかけがえのない貴重な体験などもありました。
すべてをひっくるめて、それが私の仕事だと改めて感じています。
これからも心を平にして日々と木に向き合い続ける事が出来ればと思います。
本年もどうぞよろしくお願い致します。
さて昨年末に地元のお客さまにお納めしたケヤキのチェストです。
見付にあたる扉の鏡板はどのようなコンセプト、仕上がりになるかを大きく左右する為もっとも気を使います。
様々な板を割いたり、ひっくり返したりして、今回は地元青梅のケヤキを鏡板にチョイスしました。
左右で共材です。全体として個性の強い表情ですが、お客さまの好みから(ダイニングテーブル、作業テーブルに続き本作で3作目のオーダー)これらの板を選びました。右の板に対し、左の板はやや大人しめの表情ですが、いいところに割れがあり契りを入れることでバランスが取れたと思っています。
今回もお客さまの庭で生えていたケヤキで側板2枚、棚板2枚に使いました。
奥多摩町のT様、毎度ご注文・応援下さり誠に有り難う御座います。
で、こちらは同じ仕様の物をお客さまの許可を頂いた上で、展示用に製作しました。パッと見はウォルナットやチークのようですが、槐ーエンジューという木です。希少性の高い木で、木工初めて割とすぐの頃に丸太で挽いた材料を今回初めて家具用に使いました。硬い木です。
本体・裏板は共木で、扉だけちがう木です。色味が結構違いますね。木味も削り心地も違います。
側板は若干芯を食っているのでひびが入っていましたが、構わず使いました。
むしろ作品としては良い方に作用すると思いました。
鏡板は木表に近い部分という事もありますが、非常に良い杢が出ています。
まだ未使用の共材もほぼこのレベルの板ですので、使う時は楽しみでもあり、取り返しのつかない事になるのではないかとビビリも入ると思います。
割れ・白太・赤味・杢 木の全てが入っています。
年明け少しは私のギャラリに置いておきます。
その後は展示会に暫く出る予定ですのでご興味おありの方はご連絡下さいませ。
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