コーバより

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昨晩久しぶりに金縛りにあいました。

体力的に疲れているとあってしまうのでしょうか?
私の場合、精神的なものが多いと思いますが・・・。

お客様持込の塩地(シオジ)と栗(クリ)で折り畳みの座卓を製作
しております。素晴らしいと言いますか、最早凄まじい杢と言って
良いのではないでしょうか。木目が複雑に入込んでおり、抵抗が
大きい為、裏金を抜いて甲板の鉋がけをしております。

その昔、青梅・奥多摩界隈は武蔵国武州杣保(ソマホ/ソマノホ)と
呼ばれ、中世の頃より山林保護が行われておりました。
また江戸の大火などでは都度奥山(オクザン)より用材が刈り出され
鉄砲流しと言って、上流部で水を溜め、堰を切る事で多摩川の本流に
流しいれ、杣職人が製材、筏を組み、江戸市街まで運んでいたそうです。
その為、一昔前までは非常に多くの材木屋があったと伝え聞いており、
その時代に生きていればなどと思う事もしばしあります。

前置きが長くなりましたが、今回のシオジもそのオクザンで採れた材と
聞いております。然程大きな木ではなかったと推測しますが、長い間を
かけていじめられながら育った樹だと思います。

金縛りにあったのも、そんな木を扱う事への畏敬としっかり板に出来るか
どうかのプレッシャー、終日鉋をかけていたことでの体力的な消耗の両方
であったのでは思っております。

まだ板裏の鉋がけが完全には終わっていないので、明日も気を引き締めて
臨みたいと思うばかりです。

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